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【リンパ腫|闘病記】病理検査、待つべきか? 最後の決断 ~リンパ腫と判明するまで(4/4)~

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「その日」がくるまで生きようず!
f:id:masami_takasu:20171212130418j:plain文:miyakonokaori (本記事は2013年に執筆されたものです)

翌日、Eペットクリニックの担当のI先生から電話があり、
病理検査が早ければ月末には出る、遅くとも10月1日には判明するはず、とのこと。
とにかく診てみましょう、となり、猫さんを連れていった。

そのときの猫さんの様子は、前日のぐったりぶりとは打って変わって、ニャーニャー鳴いているし、
隙あらば診察台から降りようとするやんちゃぶり。
先生も「いい目をしていますね」と微苦笑していました。

 私もAちゃんも、ここへきて迷いはじめました。
「ひとつレスキューが減る」というのは、かなり大きな代償です。
早ければあと2日で出る診断を待たずに、見切り発車することが
はたして猫にとって最善なんだろうか…。
幸い、猫は今日になって随分と気力を取り戻してくれているし、
うーん、どうするべきなんだろう――

I先生からリンパ腫と確定したあとの、プロトコールの説明をうけました。
選択肢は二つあって、ひとつは「UW25」という、25週にわたるスケジュール。
もうひとつは「COP」という、もう少し短いもの。
効果は、薬剤が強い分、前者のほうが高いという。そして、治療費もかかるそうだ。

先生に「うちの猫はどちらが適切だとお考えですか」と訊くと、
まだ若く、体力も気力もある猫なので、「UW25」をお勧めする、ということ。

 

f:id:masami_takasu:20171212130708j:plain

「少しでも長くいっしょにいたい」という気持ちが強かった私たちは、
「UW25」を選択する方向でまとまりましたが、
今日、見切り発車の弱い抗がん剤を打つと、
このプロトコールの開始が一週遅れる、ということになります。
もし診断で別の病気だとわかった場合の負担を考えると、
プロトコール通りの抗がん剤を今打つことはおすすめできない、とのことで、
どちらかを選ばなくてはならなくなりました。

診断の結果を見て、それから適切なプロトコールを組んだほうが、
今慌ててひとつレスキューを失うより良いのではないか、
私とAちゃんはロビーでそんな話をしました。 

私はキャリーのふたを開け、猫さんの顔を見ました。
病気になる前と同じ、力強い目をしています。

これなら待てるかな…

そう思ったものの、最後の決断ができなかった私は、
先生に「待てそうでしょうか」と、訊いてみました。

先生は「いい目をしていますし、気力もあります。待てると思います」と、
背中を押してくれました。

とにかく診断の結果が届いたらすぐにご連絡します、治療についてはそれから話し合いましょう、と言われ、
私たちは病院をあとにしました。

 

――【リンパ腫】リンパ腫と判明するまで(4/4)・おわり――

――次回より、第1クールの話です――

文:miyakonokaori

――次話――
(1クール目)

――前話――

 

まとめ読み|抗がん剤治療 - 病院の扉を開けたとき
この記事は、まとめ読みでも読むことが出来ます。

週刊Withdog&Withcat
この記事は、週刊Withdog&Withcat【2018.2.25版】に掲載されています。

――この章の1話目です――

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――出典――

※本記事は著作者の許可を得て、下記のブログを元に再構成されたものです。

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