猫の話をしようか

Withcat 猫と飼い主の絆について

【どこかにいるはず】気ままなボンちゃん、今はどこにいるのやら?  ~ボンちゃんがうちの子になったのは(後編)~

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f:id:masami_takasu:20180329201314j:plain撮影&文:ゆきねー

~うちの子がうちにくるまで No.3-1~

”うちの子がうちにくるまで”とは
愛猫を家に迎えるまでの葛藤を、飼い主自身が、自分の言葉で綴ったエッセイのシリーズです。

 ●

さて、やっとうちの子になったはずのボンちゃんですが、こんなこともありました。
庭でバーベキューしていた時なのですが、何を思ったのか不意に逃げ出してしまったのです。

そしてボンちゃんは、また我が家の車に――

その頃はボンちゃん、保護時より大きくなっていたので、ボンネットを開けたら顔が見えました。この時はボディーの下には尻尾が見えておらず、完全に車と一体化です。
自分で出て来れるとも思えません。

うちは幸いにも、夫が車関係の管理職。
エンジンから何から外し、ようやく引っ張り出したました。

「お前!うちの子になりたくないなら出てけ!」
と、夫が一喝。ボンちゃんは、スゴスゴ玄関から家に入りました。
以後脱走していません。

そう言えば、ボンちゃんには不思議な縁もありました。
ボンちゃんが我が家にやってきたのは、生まれてひと月半くらいの時。
その少し前に、私の母は可愛がっていた、キジトラの琴ちゃんという猫を、20才で亡くしていました。そのため、母はことの外ボンちゃんを可愛がり、しょっ中わが家に会いに来てくれたんです。

その頃、私は看護師をやっていてとても忙しく、母がうちに夕飯を作りに来てくれることが多くなって、とても助かりました。

 

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さて、そんな可愛いボンちゃんですが、我が家の他の猫や犬を受け入れる事はなく、かと言って喧嘩するわけでもなく、我が道をいくタイプです。
本当に気ままで、こっちの行動を察するように、さっと姿をくらまします。
なので、今は家のどこに居るのかさえ分かりません。

我が家のご飯は、それぞれの子が、食べる定位置が決まっています。
「さて〜!ご飯だよ〜〜!」
って言うと、皆が一斉に所定の位置に来ます。
上の写真はボンちゃんと、別の猫チョビ。

この時だけが、ボンちゃんと出会える機会と言ってもいいくらいです。
そして――、ご飯を食べると何処かに消えます。
で、夕方また出てきます。

あ、でもこれは、いつも必ずというわけでもないのです。
それがまたボンちゃんです。
時々出てこない時もあるのです。

 

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わが家はこんな時も、心配はしません。人だって食べたくない時は食べないでしょう? そんな感じです。
因みに、この階段の上の方にあるのが、ボンちゃんの食事。
食べにこなかった時の写真です。

猫を長生きさせるためには、食事管理が1番大切だと教わりました。
なので、わが家は食事の時間を厳密に守ります。

朝夕7時がご飯の時間。その時間に来なかったら、食べたくないのだなと理解して、処分します。だからたべ損ねると、次の食事の時間まで、ご飯はないのです。
あ、これは罰じゃないんです。ボンちゃんもそのルールは分かっています。

置き餌は絶対にしません。
それには食事管理の他に、もう一つ理由があるからです。
わが家には犬もいるのですが、犬は猫の餌が大好きです。なぜなら肉食の餌だから。
置き餌をすると、犬がそれを食べてしまうのです。

 

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上の写真はチョビと、その餌を狙っているうちのチワワ。
因みに、チョビの上の段にチラッと写っているのが、ボンちゃんのご飯の器です。

ボンちゃんがご飯に出てこないとき、何をしているのかって?
さあ、どこかで寝ているんでしょう。

夕食を食べ損ねた時には、夜中に夫が帰って来たときに、グダグダ訴えることがあります。甘える人をちゃんと知っていて、夫にだけは何故かベッタリなんですよ。

トイレの特訓をしてもらった恩があるからか?
車から助け出してくれた恩があるからか?

 

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一番上の扉の写真が、ボンちゃんが夫に甘えるポーズ。
前足をがっしりくっ付けますが、目を合わせることはあまり無いです。

因みに私にはどうかというと、尻尾を引っ張り出したことを根に持っているのか、未だにご飯の催促にしか来ません。すぐ上の写真のように、カメラを向けるだけで速攻で逃げます。そんな子です。

そしてたまに見つけるボンちゃんは、クローゼットの隅にいたりします。
家の中のボンネットを探しているのかなぁ?

 

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ボンちゃんはもう15歳。
病気一つせずに、元気にしています!

● ● ●

ボンちゃんを助けた経験から――
最近では日産のキャンペーンもあって、運転前にボンネットを叩く『猫バンバン』が、広く知られるようになりました。

でも、それって寒い冬の話ですよね。
ボンちゃんは、バンバンと叩いても出てくることはありませんでしたし、全然寒くはない初夏に、車の底面の中に隠れていたわけです。

どうしたら、車に入り込む猫を助けてあげられるのでしょうね?
車を運転する私達が、しっかりと考えていかなくてはならないと思います。

 

――ボンちゃんがうちの子になったのは(後編)・おわり――

~うちの子がうちにくるまで No.3-2~
猫の名前:ボンちゃん
猫種:保護猫
飼主:ゆきねー

 ▶ 作者の一言
 ▶ゆきねー:猫の記事 ご紹介
 ▶ゆきねー:犬の記事 ご紹介

~犬や猫と暮らすあなたへ~

『うちで飼えるかな?』
『きちんと面倒を見られるかな?』

犬や猫を、”はじめて”飼う時、ほとんどの方はこう思ったことでしょう。平均年齢でいえば15年も生きる小さな命を預かるのだから当然ですね。その葛藤を乗り越えて、我々は犬や猫と暮らします。

毎日が楽しいですか?
――きっと楽しいですよね。
だって、犬を飼うこと、猫を飼うことは、喜びに満ちていることだから。

どうか忘れないでほしいのです。その楽しさを手に入れる前に、我々はものすごく大きな決心をしたのだということを。

そして、どうか自信を持ってほしいのです。
その決心が、ずっと我々を支え続けてくれるのだと。
いつか、その子を送るときが来たとしても。

【飼えるかなより

――うちの子がうちにくるまで、次話――

猫-4|ボス
21歳と6か月で天国に行ったボス。
そのボスが家に来る時のお話。
猫アレルギーだったかあちゃんは、それからずっとボスと家族でした。
昔のことって覚えている?
自分のことは忘れたけど、うちの子が来た時のことだけは覚えているよ。

――うちの子がうちにくるまで、前話――

猫-3-1|ボンちゃん
思わず笑ってしまうほど個性的な猫、ボンちゃん。
そのボンちゃんが、ゆきねーさんのお宅に来た理由もまた個性的。
まずは出会いの話から。
どうやってうちに来たの? ボンちゃんの名前の由来は?
――とても笑えるお話です。

まとめ読み|うちの子がうちにくるまで(猫)① など
この記事は、下記のまとめ読みでも読むことが出来ます。

週刊Withdog&Withcat
この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。

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