まさかの出産ラッシュ
カテゴリー:エッセイ
作者:女神
猫宅の話は、一言で言うと、沢山猫を飼っている愛猫家の話である。
少々普通と違うのが、その数が少し我々の予想を超えていて、44匹もの数になっていることだ。
44匹ともなると、普通の一匹や二匹、或いは10匹くらいの多頭飼いの話とは趣が違う。とにかくスケールが大きいのである。
ちょっと考えてみればわかるだろう。普通の猫を飼っている家庭の一か月半分のフードを、猫宅は1日で消費してしまうのだから。
飼い主さんの”女神さん”はそれを、大河ドラマと称したが、まさにその通りだ。それは群像劇の趣で、群雄割拠の戦国時代ものとか、三国志のような印象を受ける。
もちろん、領土の取り合いなどはしないのだが、44匹の棲む猫宅では、きっと夜な夜なそれに似たような、猫同士の駆け引きがあるのではないだろうか?
そう想像するだけで、結構楽しめたりする。
女神さんは、きっとそれどころではないのだろうけれど
――本まとめ読みの概要――
本話では21匹だった猫宅の住人が、41匹まで増えます。その原因は脱走の常習者である月が、メス猫だけを集めていた女の子部屋の扉を開けてしまったこと。予期せぬ出産ラッシュが起きてしまうのです。21匹でさえお世話が大変だった猫宅は、どうなってしまうのか?