撮影&原文:三毛ランジェロ
炊飯器のなかにチョコンと座っている猫。フサフサな毛並みが綺麗で、幸せそうに見えますよね。この子はうちの家族なのですが、実はもともとは保護された猫。しかも『デスメ膜瘤(まくりゅう)』という目の病気で、失明の可能性もあったほどひどい状態でした。
8か月に渡る治療で、ここまで回復したのです。
この子の名前は、ステラ・マルガリータ♀。
冗談で、”棄てられて丸刈りにサセラレータ”から来ていますが、私の好きなビンテージのオルゴールで、★のマークの付いたステラという機種があり、その名前と掛け合わせています。
以下はそのステラの、回復の記録です。
愛情が通じることもあるのだと、実感した瞬間でした。
注:最初の3枚の写真はひどい状態ですが、ご安心ください。4枚目からは、もう病気のことなど忘れさせてしまう程、元気で綺麗な姿です。
■2017年2月上旬
私達が保護した南房総地域の猫の約半数が目がちゃんと開いていませんでした。中には、この子のようにデスメ膜りゅうと診断される場合も有ります。失明の可能性が高いのと、治療に時間がかかり過ぎて、子猫でなくなってしまう。治療費が嵩み里親に負担させることが出来ないなど問題が積み重なります。 pic.twitter.com/rSTVWElA6d
— 三毛ランジェロ (@g5zg4BLTjs8Yech) 2017年9月30日
■2017年2月中旬 沢山の病気を同時に併発。血尿も
続きです。
— 三毛ランジェロ (@g5zg4BLTjs8Yech) 2017年9月30日
あなたは、このような猫を見て、里親になろうと思いますか?この段階では、動くこともできない。もちろん目も見えない。誰もが直視出来ない状態でした。でも保護活動をしている身としては見捨てられないのです。だから病院に駆け込み何とか治せる限り治そうと思いました。 pic.twitter.com/DHvA35VW0U
■2017年4月 治療は続く。目が治り出した?
続きです。
— 三毛ランジェロ (@g5zg4BLTjs8Yech) 2017年9月30日
この子もだいぶ大きくなりました。1日5回の各3種類の目薬と、その他の薬を欠かせません。
血尿も出てたので食事も気を使いました。すでに里親を探して募集をする事は不可能と考え、家の家族にする事にしました pic.twitter.com/nWnXeJ4m6W
■2017年10月 8か月が経過。奇跡的に、目が……
続きです。
— 三毛ランジェロ (@g5zg4BLTjs8Yech) 2017年9月30日
あれから8ヶ月経過しました。
何度となく目が治らないのではないかとの絶望感に襲われましたが、ある時から突然の回復を見せて目ヤニは酷く濁りも残っていますが、目のパッチリした成猫になりました。そして今では家族にして本当に良かったと思います。 pic.twitter.com/Zud9WB12v4
■最近
続きの話しです。
— 三毛ランジェロ (@g5zg4BLTjs8Yech) 2017年9月30日
デスメと診断された猫は小さい時であればかなりの確率で回復をします。ただ近くに人がいて看護してあげる必要が有ります。とにかく諦めたら負けです。見えなくて動けなかった猫も視力を取り戻すと予測が出来ない行動に出ますが、今晩はご飯が食べられそうも有りませんね。 pic.twitter.com/nA3dT0QMJ1
【デスメ膜瘤(まくりゅう)】
角膜は4層でできており、上から順に角膜上皮、角膜固有層(角膜実質)、デスメ膜、角膜内皮です。デスメ膜は細胞が再生しないために、傷ついてしまうと治癒が難しく、失明の恐れがあります。
――了――
文:三毛ランジェロ
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