ここは『ハナちゃんの動物病院』(猫版)です。
『ハナちゃんの不動物病院』(猫版)の始まりです。今日取り上げるのは疥癬(かいせん)ですよ。
ハナのママは、動物病院の先生なんだよ。すごいでしょ。
だから私は、ママの病院の看板犬ってことになるわけ。エッヘン!
これから『ハナちゃんの動物病院』では、ママが犬や猫の色々な疾患について、読み物として楽しめるように、分かりやすく説明していくよ。愛猫さんが今病気でない飼い主さんにも、役に立つ情報をお届けするので、どうか楽しんで読んでね。
あ、ハナには妹のコポーもいるので、コポーのこともよろしくね。
今日は猫や犬の皮膚病、疥癬(かいせん)のお話です。疥癬はとっても痒いんです。飼い主さんも感染しますから、ご注意を!
たまたま犬の去勢手術をしている時に、その子に皮膚病をみつけました。
腰とひじの皮膚が赤くなって、脱毛と痂疲(かさぶた)がみられます。
念のため、寄生虫の検査をしてみました。
当病院の周辺には野生動物が出るので、ヒゼンダニによる皮膚病が多いんです。
ヒゼンダニ
疥癬(かいせん)の原因となるダニです。肉眼では見えません。皮膚の角質層の内部に、トンネルを掘って寄生します。
やっぱりいました。
顕微鏡検査で、疥癬症の原因となるヒゼンダニを発見です。
このお宅には、他にもワンちゃんと猫ちゃんがいるので、みんな一緒に駆除しなければなりません。
治療法
滴下剤・塗り薬・注射・内服薬・シャンプーなどペットの状態に応じて行います。
その少し後、また、カイカイの猫ちゃんが来院しました。
症状的には、同じ疥癬症のようです。
虫体を顕微鏡で確認して、同じ治療です。
疥癬は、本当に痒いんです。
こんなに傷になってしまって、気の毒ですね。
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疥癬は飼い主さんにも感染しますから、ワンちゃん・猫ちゃんが痒がる時は注意して下さい。
症状があれば、飼い主さんも皮膚科を受診して下さいね。
疥癬の診察記はこちらにもあります。
ハナちゃんママからアドバイス
疥癬症の痒みは本当にひどいんです。
強い痒みがある時は、アレルギーか疥癬症を疑って下さい。
アレルギーはまわりに感染しませんが、疥癬症は他のペットや動物から感染してしまったものですし、また、他のペットや飼い主さんにも感染してしまいます。
疑いがあったら診察を受けましょう。
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【Withcatより】ここでご紹介したものは、病気を疑ってみる初歩的な知識です。もしもご家庭のワンちゃん、ネコちゃんに該当する症状があったら、すぐに動物病院を受診なさってください。
▶ハナちゃんママ:犬 の診察記のご紹介
▶ハナちゃんママ:猫 の診察記のご紹介
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――次話――
【子宮蓄膿症】【避妊】【堕胎】
できればやりたくない手術
子宮蓄膿症と避妊と堕胎が、同時に行なわれた事例です。
動物が好きで獣医さんになったハナちゃんママは語ります。
――何より新しく芽生えた命を消してしまう、とても重い罪です。
できればこんな手術は、やりたくないですね。と――
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この記事は、まとめ読みでも読むことが出来ます。
この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。
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――出典――
※本記事は著作者の許可を得て、下記のブログを元に再構成されたものです。