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【腎不全|闘病記】10月6日|奇跡の時 ~ボスの旅立ち(8/10)~【終末期|別れのサイン】

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ボスの旅立ち 
~サイン? 別れの前の奇跡が~
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撮影&文:ボスのかあちゃん
 
10月6日|この日、奇跡が起きました

金曜日は、私のお休みの日です。
私は一日中、ボスにべったりでした。

それは、心地の良い、暖かい日差しが入る中でのことでした。
それまで 寝たきりだったボスが、突然に上半身を起こした のです。

 

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私は びっくりしました。
ボスは自分の上半身を支えるため、手を大きく広げて起き上がりました。

「無理するな!」
私は思わず、声を上げてしまいました。


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起き上がったボスは、部屋の中をゆっくり見回しました。
まるで 何かを確かめるように――

 

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「部屋の中にあるものは、全部お前のものだよ」
私は ボスに声を掛けました。
そう言いながら、私は涙が止まりませんでした。

覚悟はしていました。
これは、お別れのサインなんだなと――

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ボスは今、自分の一生を振り返っているのだと思いました。
この時のボスの顔は、今までと違い、キリっとカッコよかった。
10分ほどそうしていて、またボスは眠りにつきました。

 

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ボスが寝付くまで、私はずっと撫ぜ続けました。
日向ぼっこが大好きだったボス。

秋の日差しに包まれた、最後のひなたぼっこでした。

 

――ボスの旅立ち(8/10)つづく――

文:ボスのかあちゃん
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まとめ読み|ボスの旅立ち ②
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※本記事は著作者の許可を得て、下記のブログを元に再構成されたものです。

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