ここは『ハナちゃんの動物病院』(猫版)です。
今日は、野良猫ちゃんの避妊手術のお話です。
個人の方が、自分で保護(捕獲)した猫ちゃんの避妊手術のために、ママの病院にやってきました。なんとこの方は捕獲器まで買って、ご自分で保護をしたのだそうです。
なかなかそこまでは出来ないですよね。
家のまわりにいた野良猫ちゃんを捕獲したTさんから、
避妊手術の依頼がありました。
個人で捕獲器まで買って、野良猫ちゃんの手術を希望されるなんてすごいです。
捕獲器ごとビニール袋に入れ、麻酔ガスと酸素を吸わせ眠らせます。
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捕獲された後、捕獲器の中で暴れたせいで
顔・手足が傷だらけ
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捕獲箱内での排便・排尿で
体中が ぐちょぐちょでした
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手術の前にシャンプーをして
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乾燥させて
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それからやっと手術がはじまります
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さらに、妊娠しているのが判明しました!!
4匹です
手術は無事に終わりました
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女の子なので左耳をカットしました
さくら耳です
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怖がりさんだから、傷が治るまでちょっと大変だけれど、この後、幸せに生活して欲しいです。
検便してみたら、カエルやヘビから感染するマンソン裂頭条虫の卵がいっぱい。
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これは、かなり大型な条虫です
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野良猫を保護して、去勢や避妊をして、また元の場所に戻してあげることをTNRと言います。
Trap=捕獲、Neuter=不妊去勢、Release=解放
で、それぞれの頭文字を取ってTNR。
手術済みの猫は、耳先に切れ込みを入れて目印をつけるますが、これをさくら耳と呼びます。
手術で麻酔が効いているうちにカットするので、猫は痛くはありません。術後の出血もほとんどありません。
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こうして地域猫の避妊や去勢手術を進めることは野良猫の増加も防げるし、命を守るという観点からも必要なことなのかもしれません。
今回のTさんのように個人でやるのは大変なことです
ボランティア団体や公的な援助を受けて進めていけたらと思います。
猫のTNRに関する記事はこちらにあります。
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ハナちゃんママからアドバイス
野良猫ちゃんの去勢手術、避妊手術をするときは、耳の先端に切り込みを入れるようにしています。
さくら猫とは、避妊手術をしたしるしに、耳さきを桜の花びらの形にカットした猫のことです。再び、捕獲されたり殺処分されたりしないようにというメーッセージが込められています。
また、その猫ちゃんの後ろには、この子を守っている優しい人たちがいるということのしるしでもあります。
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【Withcatより】ここでご紹介したものは、病気を疑ってみる初歩的な知識です。もしもご家庭のワンちゃん、ネコちゃんに該当する症状があったら、すぐに動物病院を受診なさってください。
▶ハナちゃんママ:犬 の診察記のご紹介
▶ハナちゃんママ:猫 の診察記のご紹介
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この記事は、下記のまとめ読みでも読むことが出来ます。
この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。
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――ハナちゃんの動物病院(猫)・初回の記事です――
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――出典――
※本記事は著作者の許可を得て、下記のブログを元に再構成されたものです。