ひとつの命を感じること(2/2):38話~43話
カテゴリー:エッセイ
作者:紫藤 咲
ある日、ぼくはねこさんを拾った。
今までねこを飼ったことがない、ねこ素人のぼくが始めるねこさんとの暮らしは山あり、谷ありで……
生きることを諦めたねこさんと、ぼくの物語。
ねこを飼ったことがない人にも、ある人にも興味を持っていただければと思いつつ。
――紫藤 咲――
あの弱り切って瀕死の状態だったねこさんが、奇跡の回復を遂げた。
待望の仮退院を迎え、そして本当に退院。
目の前には、遊んでほしくて、元気に暴れまわるねこさん。
――ねこは、拾ってくれる人をちゃんと自分で選んで出てるという。
それが本当ならば――、ねこさんがぼくを選んでくれたというのならば――
ぼくも精いっぱいがんばろう。至らない飼い主であるけれど。
【目次】
第4クール ひとつの命を感じること(後半)
38話|7/12|一時帰宅です
ねこさん仮退院の日。
迎えに行ったぼくは、まだ少しの不安。
でも、ねこさんは元気印だった。
そして、待望の仮退院!
家に着いたねこさんは、よほど嬉しかったのだろう。
駆けずり回って遊ぶ、遊ぶ、遊ぶ!
このまま退院まで行けるのかな?
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39話|8/12|猫はい人を選ぶんです
ねこさん退院の予定日。
病院の待合室は、尋常でない程込み合っていた。
恐らく、随分と待たされるのだろう――
となると、やることは1つしかない。
他の飼い主さんとの情報交換である。
「もうねえ、ねこ貧乏よ」
と、話が始まったのだった。
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40話|9/12|意外とたくさんいるじゃない?
ぼくは猫さんを拾ったことを、何か特別なことをしたように思っていた。
――しかし、獣医さんの待合室。
そこには『猫さん、拾いました』の話がごろごろしていた。
世の中は優しい人がたくさんいるんだと、感動したぼく。
でも、ちょっと違っていたかも。
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41話|10/12|仮退院するのはいいけれど……
ねこさん、遂に退院の日。
仮退院ではなく、退院である。
診察室に連れてこられたねこさんは、至って元気で暴れている。
『退院だね』という医師の言葉。
――やった!
しかし、猫さんはその時、別の問題も抱えていたのである。
――いやぁぁぁぁっ!
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42話|11/12|虫、駆虫します!
ねこさんのお腹の中に虫がいる――
退院はできたものの、次は虫との闘いだ。
検索でも調べてみた。
食欲不振、腹部のふくらみ、子猫の発達不良、体重減少
――わ、思い当たることばかり。
ぼくは青ざめた。
●
43話|12/12|お支払いの時間ですよ!
4章の最終話
ねこさん退院。とても嬉しいけれど、気になることがある。何かというと……、治療費のこと。
「猫は犬に比べたら、お金はあまりかからないよ」
先生にはそう言われたが、何しろ今回は入院だ。
諭吉様の人数が気になるぼくだった。
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犬派の僕が猫と暮らす理由 ここまでの物語の構成
第1クール ひとつの命を拾うこと 全10話最2クール ひとつの命をはぐくむこと 全11話
最3クール ひとつの命をつなぐこと 全10話
最4クール ひとつの命を感じること 全12話
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――ひとつの命を感じること(1/12~6/12)・つづく――
作:紫藤 咲
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コメント:高栖匡躬
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――次のまとめ読み――
第5クール公開後に制作する予定です。
――前のまとめ読み――
[32話~37話]
ねこさんの回復を祈るしかないぼく。
そんなぼくに、スピリチュアルな友人ハットリ君言う。
「たぶん、アイツ、元気になるよ」と。
普通の人間の言うことなら信用しないが、ハットリ君は別だ。
半信半疑で面会に行ったぼく。
ねこさんは「にゃー! にゃー!」と高速猫パンチを繰り出した。
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――作者(紫藤咲)によるセルフコメンタリーです――
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