文:miyakonokaori (本記事は2013年に執筆されたものです)
うちの猫さんは2006年3月15日、兵庫県生まれのロシアンブルーの女の子です。
うちに来る直前にトラブルがあったものの、それ以降はすこぶる元気で、
この7年、病気らしい病気とは無縁の生活を送ってきました。
扉の写真は、うちにきたばかりの頃。マジ天使! 世界一かわいい! ←飼い主バカ
ですが、今、猫さんは「多中心型リンパ腫」と闘っています。
低分化型、おそらくステージはⅤ。末期です。
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病気がわかったときは、情報を求めて検索をしまくりました。
絶望的な所見ばかりが目について、ただ泣くだけの時間を過ごしていたのを覚えています。
これまでも実家で何頭もの最期を看取りましたが、
猫さんははじめて自分の責任でもって離乳ミルクから育てた子。
この部屋に引っ越してきてから、ずっといっしょに時間を過ごしてきた子で、
その存在の大きさは何ものとも比べられません。
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飼うときに、「死」というものをおぼろげに覚悟していたものの、
それがいきなり目の前にやってきてしまったときは、
正直、どう気持ちを作っていったらいいのかわからなかったです。
そんな中、立ち直る力をくれたのが、同じ病気のペットと闘う飼い主さんたちのブログでした。
サプリの情報、副作用の情報、飼い主さんの心の揺らぎ、などなど照らし合わせては
「ああ、これを飲ませてみよう」
「そうか、よくあることなら大丈夫かも」
「これは病院へ連れて行かなくては」
と、さまざまな場面での判断の基準になりました。
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そして最期の日をどう迎えるか、見送ったあとはどうすれば立ち直っていけるのか……
飼い主さんたちの経験を読ませてもらいながら、
そんな覚悟も少しずつ、ほんとうに少しずつですが、できていっているように思います。
「何もしなければ、一ヵ月か二ヵ月」のリンパ腫の猫さんは、
「何かをした」ことで穏やかな三ヵ月目を越えようとしています。
サプリの情報のおかげでしょうか、血液検査の結果のほうも良いとはいえないながらも
踏みとどまってくれています。
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リンパ腫は寛解しても再発しますし、
うちの猫さんは若くて進行の早いタイプのがんですから、見通しは決して明るいとはいえません。
もちろん「完治」を完全に諦めているわけではありませんが、
一分でも一秒でも長く、今のような穏やかな時間を過ごすことが、私と猫さんの目標です。
飼い主、お気に入りの一枚
この日は空に虹がかかったんだよね
今、こうしている間にも、日本のどこかでがんと診断されたペットがいることと思います。
飼い主さんはきっと、あの日の私のように、情報を求めて検索をするのではないでしょうか。
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私がこれまで助けていただいている分、私の経験でも何かしらのお手伝いになるかもと思い、ブログを立ち上げることにしました。
明日にでも、人にも動物にも、
すべてのリンパ腫に効く薬ができてほしいと願いつつ――
2013.12.28 波多野 都
*追伸*
と、いうわけで、ブログを立ち上げたのは2013年12月28日なのですが、
これから過去にさかのぼって書いていきます。
文:miyakonokaori
――次話――
(リンパ腫と判明するまで)
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――リンパ腫に関して(犬猫共通記事)――
リンパ腫は飼い主さんが気付くことが多いのです。
時々体を触ってあげてください。
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この記事は、まとめ読みでも読むことが出来ます。
この記事は、週刊Withdog&Withcat【2018.2.18版】に掲載されています。
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※本記事は著作者の許可を得て、下記のブログを元に再構成されたものです。