「その日」がくるまで生きようず!
文:miyakonokaori (本記事は2013年に執筆されたものです)
飼い主の闘病疲れ、というのがあるというのは、主さんたちのブログでわかってはいたけれど、今の私はまさにそれ。
うちの猫は、私だけではなくAちゃんの猫でもある。
病院で猫さんは、Aちゃんの姓を名乗っている。
診察券もAちゃんの名前だ。
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なのに、私だけが猫の食事やらサプリやらであれこれ悩んでいて、
Aちゃんは、猫の病気がわかる前と同じ生活をしているように見え、それがどうにも不公平な気がするのだ。
今日もAちゃんは、私用で外泊。
病院へ行くのも、ここのところ、私ひとり。
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「薬まで私かよ…」
憮然としつつ、猫さんと向き合う。
薬を与えるためにバスタオルで包むものの、暴れてしまい、するりと抜ける。
前にもちらと書いたけれど、私は猫に薬をあげるのがものすごく苦手で、
引っかき傷だらけになって、30分は格闘することになる。
この日は、結局、ひとつ薬を落としてしまい、なんとか拾い上げて飲ませようとするが、ダメ。
なんだかひどく疲れを感じた。
必死になっているのが虚しくなって、つい猫の前で涙をこぼしてしまった。
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猫は敏感に察して、私が泣きながら落した薬をフェロビタにまぜ、
「お願いだから、これ舐めてよ」と頼むと、
ちゃんと舐めてくれた。
あ……
薬、飲めた…
ホッとしたらまた泣けてきた。
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そういえば、私自身も最近ちゃんと食事をしていない。
寝ても、寝た気がしない。
そりゃ弱るわいな!
よし、とりあえず寝ようとお昼寝。
起きて、ふと頭の上を見たら、寝ぼけ眼の猫さんがいた。
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ちゃんと眠らないと力でないよ
そうだね。力つけないとなー。
弱っているから、他人を責めるような気持ちになってしまうのかもね。
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猫を守ってあげられるのは飼い主しかいないんだから、しっかりせんとな。
よし、明日、肉を食べにいってやる!!
ファ…ファミレスに!!
――だけども…肉は肉なのじゃ!!!
――【リンパ腫】1クール目(12/13)・つづく――
文:miyakonokaori
――次話――
――前話――
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この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。
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――この章の1話目です――
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――出典――
※本記事は著作者の許可を得て、下記のブログを元に再構成されたものです。