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44匹の猫が住んでいる家 ~猫宅のお話をしましょう(その 1)とら~【猫の保護/多頭飼い】

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猫宅・44の物語 1話
今回のお話は:とら
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撮影&文|女神
 

今、我が家では沢山の猫のお世話をしています。
家猫は三匹で、リュウ君、ぽっけさん、まろちゃん。
それ以外に保護猫さんが44匹いて、当然家では飼えないので、そのために家を借りています。我が家ではそれを、猫宅とか猫の家と呼んでいます。

44匹の保護猫というと、私を保護活動家と思われる方もいるかもしれませんね。
でも、そんなに大それたものではありません。
単に猫好きが保護して飼い始めたら、こうなってしまっただけです。
0匹の状態から始まり、最初の1匹がいて、それから段々と増えて行きました。

今日は、我が家の事を書こうと思います。
どうしたらこうなったのか? なぜこうなったのか?
そんなようなことをです。

 

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まずは、私の事を少しお話しましょう。
私の実家では、私が幼稚園に通っている頃に犬を飼っていました。その子は私が中学になるまで居ました。尻尾が噴水のようなかわいい犬でした。
なので元々は犬派だったのかもしれません。
実父は動物好きで、何時の頃からか猫が家には居ました。
それが、私と猫のなれそめのようなものです。

こんな実家なので、結婚する前までは私の周りには犬も猫も居ました。
しかし結婚を機会に、わたしと犬猫との距離が一旦離れる時期が来ます。
私は嫁いで今の家に来たのですが、義父は実父とは違い動物が嫌いでした。
だから、犬も猫も飼うことはできませんでした。
私にも猫に対する特別な思いが湧くわけでもなく、その頃は道端で外猫さんを見かけても、ご飯をあげることはありませんでした。

 

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やがて子ども(娘)が産まれました。
義父は孫がかわいくて仕方がありません。やがて娘が成長して3歳くらいになり、猫を飼いたいと言うようになると、猫を家に迎える事を許すようになりました。
しかし、動物嫌いはそう簡単には変わりません。その頃は猫を飼うと言っても、家の中には入れてもらえず、猫は納屋で寝起きしていました。
あ、納屋があるくらいなので、もちろん家は一軒家です。

当然猫を飼えば、納屋までご飯をあげにいかなければなりません。
その頃でしょうね。私が外猫さんにもごはんを与えるようになったのは。
我が家の周りには外猫さんが沢山いました。元々は、ご近所のおじさんが猫を飼ってらしたのですが、やがてそのおじさんが亡くなり、ご飯をもらえなくなった子達が現れて増えて行ったんです。
皆お腹を空かせていました。だから可哀想になってしまって――

ご飯を上げることの言い出しっぺは娘かな? 今となっては、よく覚えてませんね。
確かご飯当番は、朝は私で、夜は娘でした。
それから並行して、里親探しもするようになりました。それで何匹かの子は、新しい家に迎えられていったのです。

 

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やがて、我が家の猫環境に変化が訪れます。
家猫を迎え入れたくても、義父への遠慮もあってなかなか言い出せないでいた我が家なのですが――
新しい家を、主人が建てたのです。

記念すべき最初の家猫、姫を迎えたのは突然でした。
ある日主人と、私の財布を買いにイオンに行ったのですが、その別館にペットショップがあり、そこを覗いたことが切っ掛けでした。
そこで私は、一匹の猫に一目惚れをしたのです。それが姫です。

即その場で購入を決めました。
家を建てて1ヶ月も経っていなかった頃。
主人も自分で建てた家なら遠慮はいらないと思ったのか、姫を飼うことをOKしてくれました。私の財布は、猫に化けたのでした(笑)

因みに、家猫2匹目は、みるくといいました。
この子は純血のヒマラヤン。私の小さい時からの夢でした。

こんな風に、うちには家猫が家族に加わるようになったのです。

 

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家猫とは別に、外猫さんへの餌やりも続き、15~16年前からは本格的に上げるようになりました。

そんなある日のことでした。我が家が後に猫宅を設ける、切っ掛けになる出会いがあったのは――

その日、1匹の茶とら猫が現れ、私の顔を見るなり、鳴いてご飯を要求してきました。お腹が空いているような感じでした。
何日間かご飯を与えたのですが、その猫は急に姿を消してしまいました。
それから何日かして、その猫が舞い戻って来ました。
足に怪我をして、身体には小さな虫が沢山いました。

すぐに娘が病院へ――
しかしその後が問題でした。
自宅に家猫が迎えられるようになったと言っても、その子まで連れて帰れるかと言うと、そう簡単ではありません。

既にその頃、自宅には3匹の猫がいて、それ以上に増やすことに主人が難色を示したのです。きっと義父との間で、余計ないざこざを増やさない為に境界線を引いたんだと思います。

当初の内は幸いなことに、「怪我が治っても迎え入れる所がない」と病院に話すと、好意で事務所的な場所を提供して下さり、行き来も自由にさせてくれていました。
しかし1ヶ月が過ぎようとした時、病院から退院の話が。

そのまま外に放す事ができないと考えた娘は、自宅近くの借家を借りることを決意しました。そして、”とら”と名付けたその子のために、朝昼夜と1日三回通うことにしたのです。

それが猫宅の始まりです。
とらは猫宅の、最初の1匹になりました。

――つづく――

(写真のご説明)
この記事の写真は、以下の通り。
1枚目(扉):猫宅の最初の1匹 とら
2枚目:最初の家猫 姫
3枚目:2匹目の家猫 みるく
4枚目:3匹目の家猫 リュウを保護した当時
5枚目:里子に出した 愛

そして――、これが今の猫宅です。

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作:女神
 ▶女神:全作品のご案内
  

――次話――

44の物語、今日は2匹目のお話。
1匹目のとらが、広い『猫宅』で寂しがる中、2匹目の猫がやってきます。
ある日、ネバネバの体で現れた猫。多分、ネズミ取りにかかったのでしょう。
その子は、とらと仲良しだった野良猫、茶々でした。
1匹ずつに物語がある。

まとめ読み|猫宅・44の物語 ①
この記事は、下記のまとめ読みでもご覧になれます。

週刊Withdog&Withcat
この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。

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