「その日」がくるまで生きようず!
文:miyakonokaori (本記事は2014年に執筆されたものです)
新しい病院で、猫さんはとても頑張りました。
緊張して酸欠になりながらも、輸血・静脈点滴・各種注射・オゾン療法……たくさん頑張ってくれました。
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そんな中、とても残念なことがわかりました。
まったく飲み食いしていない猫さんの胃に、たくさんの褐色の液体が溜まっていました。
これは、腸閉塞を起こしている可能性がかなり高い、ということを表しています。
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今の状態で腸閉塞を起こしたら、猫さんに外科手術は不可能ですし、もう新たに打てる抗がん剤もありませんから、完全に手詰まりなのです。
飼い主は、朝の段階では、ここから闘いがはじまるものと思っていたので、酸素室のレンタルを頼んだり、ペットショップでペットシーツなどを買ったのですが……悔しいです。
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病院から帰ってからの猫さんは呼吸も荒く、意識もぼんやりしています。
猫さんと同じペースで呼吸をしてみたら、こちらが酸欠になりそうな感じです。
苦しいんだな……
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たくさん頑張ってくれたね
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今日のお会計は、
あわせて¥20,475円でした。
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明日は転院した病院ではなく、いつもの病院で点滴などを受ける予定です。
分院のほうに、休み中のI先生が、うちの猫さんの様子を訊くために電話をして、T先生に猫さんはこういう子だから治療はこうしたほうが……というのを話してくれたそうです。
「I先生がソーニャちゃんを診たいと言っていますし、明日はオゾンの必要もないですから、これまでの病院へ行かれても大丈夫ですよ。今日のことはきちんと伝えます」
と、T先生のほうから言っていただいたので、いつもの病院へ行くことになったのです。
でも、明日までもってくれるのかどうか……
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21時半現在の猫さんの状態を見ると、なんともいえません。
今は目が半開きで、呼吸のとき「プゥープゥー」とかすかな音が漏れています。
もしかしたら、もう意識がないかもしれないです。
だとしたら……苦しくはないのかな。
だったらいいんだけどな。
だけど、飼い主は……苦しいです。
――【リンパ腫】緩和(2/14)・つづく――
文:miyakonokaori
――次話――
その日がくるまで生きようず!99話
「3月8日の空だよ」
しかし猫さん、もう窓を見る気力がありません。
病院に行こうか?
どうしてあげたらいい、猫さん?
正直に言うと「絶対に看取りたい」という気持ちはない。
病院で逝くのも、家で逝くのも、猫さんの運命だと思うから。
――前話――
その日がくるまで生きようず!97話
この日、転院して緩和治療が始まります。
別れが近い事は分かっても、まだ明確なイメージは有りません。
何度も決めた覚悟も、今はそれがあるのかどうか分かりません。
「3月7日の朝だよ」
猫さんはしゃんと首を伸ばして、空を見ました。
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この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。
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――この連載の1話目です――
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――出典――
※本記事は著作者の許可を得て、下記のブログを元に再構成されたものです。