「その日」がくるまで生きようず!
文:miyakonokaori (本記事は2014年に執筆されたものです)
今日は猫さん、オゾン療法をしてもらうために、かかりつけのEペットクリニックの姉妹病院であるMペットクリニックへ。
●
朝は呼吸も荒く、横にべったりと寝ている状態だったので、オゾンを中止して、いつもの病院へ…とも考えましたが、Ⅰ先生と電話で話しているうちに「やっぱりできることをやろう」と思い直し、分院へ行くことにしました。
●
3月11日のおちょら(お空)だよー
●
朝日が出る時間になると、こんなふうに活動的になってくれるんですけどね……
長くはもたないんですよね。
仕方ないことなんですが。
●
タクシーの中でははじめこそ、息遣いが荒かった猫さんですが、しばらくして落ち着いてきました。
「着いて、頑張ったら、また楽になる」
と思ったのかもしれないです。
●
猫さん、おかげさまで病院がそれほど苦手ではないのです。
これはひとえにかかりつけの病院の環境の賜物。
7月にできたばかりということもあり、患畜さんの数もまだそれほど多くないので静かですし、Ⅰ 先生や看護師さん(皆さん美人!)たちが、きめ細かく対応してくださるので、ビビりな猫さんでも、居心地が良いようです。
●
今日行った分院は、いつ行っても患畜さんが待合室にズラリとお待ちかねで、しかもなぜか犬が奇声をあげまくり…
「勘弁してくれーーー!!」と叫びたくなるほど、ワウワウギャンギャンヒーヒーと、飼い主はストレスですが、猫さんは到着してすぐに酸素室へ入れてもらっているので大丈夫…なはず。
●
前回は輸血とオゾンを同時にやったからか、ちょっと負担が大きくて、翌日、あまり良くない状態になっていた猫さんですが、今回は輸血を先にやっていただいて、状態をあげたうえでのオゾンになります。
Ⅰ 先生と分院のT先生が、しっかり連携をとってくれて、今日も点滴開始です。
●
余談になりますが、T先生に昨日の猫さんの状態を話し、「ではよろしくお願いします」と帰ろうとしたとき、「Ⅰ 先生にきいたんですが、ソーニャちゃん、もうすぐお誕生日なんですね。『いい状態で迎えさせてやりたいので、くれぐれもよろしく』と、頼まれました」と、T先生が言いました。
●
思わず「なんていい人なんだ……」とつぶやくと、T先生は「あの人、ほんとに猫が好きなんです」と、ちょっと面白い答えを(笑)
ええ、I 先生が愛情を持って接してくれているのは、飼い主にも猫さん本人にも伝わっていますとも。
●
確かに、Ⅰ 先生より高度な技術、豊かな経験を持っている獣医さんはたくさんいるでしょう。
ですが、Ⅰ 先生ほど、猫さんのためにきめ細かな対応をし、頑張ってくれる獣医さんには、なかなか出会えないと思います。
●
たぶん、このブログを読んでくださっている方の中には、「なぜもっとこうしないんだ」「これでは不十分だ」「もっと別の選択もあるだろうに」などと思われる方もいらっしゃるでしょう。
ですが、飼い主はペットが亡くなった後も、生きていかねばなりません。
獣医さんにかかってペットの治療をしてもらう中には、飼い主が心の準備をする時間も含まれていると思います。
●
その意味で、獣医さん選びは、ペット本人にとってはもちろんですが、
飼い主にとっても、とても大事なことです。
ペットが亡くなったあとの心の持っていきかたは、かかった獣医さんの考えが大いに影響すると思うからです。
「ここでよかった」「最善を尽くした」といえるのかどうか。
私もAちゃんも、今の病院にお願いしてよかった、と心から思っています。
●
さて、閑話休題。
飼い主は電車で帰宅し(なんやかんやで40分もかかってもうた)、しばし仮眠。
でも、いやな夢ばかり見て、何度も飛び起きました。
昨日の怯えがまだ残ってんかな……。
●
18時半に、猫さんをお迎えに。
やはり犬がワンワンキャンキャンガウガウ……なぜなんだぜ?
血液検査は無理にやらず、いつもの静脈点滴、そして落ち着いた頃にオゾンをしました、とのこと。
「今日は前回より調子が良さそうに見えました」とT先生。
昨日の輸血が、猫さんの体の中で頑張ってくれていたらうれしいな。
●
●
帰宅後、猫さんは酸素室でくつろいでいます。
T先生が腕の管をひとつ外してくれたので、姿勢もいつもより楽そう。
体内からオゾン、体外から酸素を吸収して、どうか内臓と血液によい作用を及ぼしてくれますように。
呼吸の音も小さくなっています。
少しでも眠ってくれているのが何よりうれしいです。
●
あと2時間と少しで、また明日が来ます。
2月末の段階で、絶対に無理だと思っていた猫さん8歳の誕生日……ひょっとしたら……
いえ、先のことは考えません。
今はこの子といられる一日一日を大切にしていきます。
――【リンパ腫】緩和(11/14)・つづく――
文:miyakonokaori
――次話――
その日がくるまで生きようず!108話
0時過ぎ、猫さんはAちゃんに甘えて一緒にお風呂場へ。
それからよろよろと、寝室に来てくれました。
いっしょに寝るって、どれぐらいぶりだろう?
そのまま新しい朝。
腕の中で、穏やかな顔。
きっと、思うところがあるのかな、猫さん。
――前話――
その日がくるまで生きようず!106話
震災の日です。
猫さん、また今日という日を迎えてくれました。
「3月11日のお空だよー」
窓から朝の光が――
猫さんは、昨日の今頃よりは安定しています。
ほんのひとときかもしれませんが、神様が下さった休息かな。
さあ、今日も病院へ――
●
この記事は、下記のまとめ読みでもご覧になれます。
この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。
●
――この章の1話目です――
――各章の1話目です――
――出典――
※本記事は著作者の許可を得て、下記のブログを元に再構成されたものです。