ボスの旅立ち、ボスを送る、そしてもう一度
カテゴリー:闘病記
作者:ボスのかあちゃん
ボスに涙を見せぬよう、必死に闘った泣き虫のかあちゃん。
その闘病と看取りの記録、後半です。
ボスを看取ったあとの見送りと、その後についても語られます。
ただ悲しいだけの物語でないのは、きっとやりきった爽やかさでしょうか?それは送る側も、送られる側も……
【目次】
ボスの旅立ち|7話~10話
7話|10月4日|最後の点滴と、日向ぼっこ
少しずつ、しかし確実に弱っていくボス。
『ちゃんと父さんと母さんがいるときに行くから。合図くれるから』
主治医が声をかけてくれます。
動物は不思議です。
飼い主を案じて、ちゃんと”その時”を教えてくれるから――
言葉は無くても、心は通い合っている。
そう思いたいですね。
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8話|10月6日|奇跡の時
ボスに奇跡が!
寝たきりのボスが、暖かい日差しを浴びながら、急に体を起こします。
部屋を見回すボス。
大好きだった日向ぼっこで、何か夢を見たのでしょうか?
それとも、別れのサインなの?
泣き虫のかあちゃん――
覚悟はしているつもりなのに――
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9話|10月7日|最後の挨拶
深夜に起きたボスが、いつもと違う仕草を――
かあちゃんの顔を見つめて、必死に母ちゃんの手にスリスリーー
「ボスどうしたの?」
そう問い掛ける、かあちゃん。
しかし、かあちゃんには分かっていました。
それがボスの、最後の挨拶なんだなとーー
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10話|10月8日|いとおしく、大切な時間
家で、かあちゃんの帰りを待っていたボス。
『おかえり』
とボスは仕草を返します。
やがて、ボスとかあちゃんに”その時”がきます。
21年と半年も一緒にいた相棒……
別れは悲しくて、切なくて……
でもそれは、安息でもあって……
ボスを送る
10月8日|親子3人のちび通夜
ボスを看取ったかあちゃんと、とうちゃんの小さなお通夜。
翌日にはボスは荼毘に。
あいかわらず、泣き虫のかあちゃん――
でも、ボスの前では強かった、かあちゃん――
しっかりボスを支えたね。
そして、良い見送りをしたね、
立派だったよ。かあちゃん。
ボスがいなくなって|新しい出会い
俺幸せだった、次の子迎えて|ホープがうちにくるまで
ボスを亡くしたかあちゃん。
さみしい、さみしい、さみしい……
ついボスを探してしまう、毎日――
そんな時、ボスが夢に出て来て言ったのでした。
『俺幸せだった次の子迎えて』
――かあちゃんは、号泣
そして運命の電話が――
「ホープ、うちの子になる?」
あとがきにかえて
『ボスの旅だち』に寄せて
ボスのかあちゃん(さん)からメッセージをいただいたのは、たしか2月くらいでした。
亡くしたボス君への思いが、痛いほどで――
かあちゃんに、ボス君との思い出を書き残しませんかとお薦めしました。
自分にも経験があるのですが、書くことには癒しの効果があるからです。
ほどなくして、かあちゃんはボス君の思い出を書きはじめました。
初めは、ボス君との出会いでした。
22年も昔の話。
とても良い文章で、情景が浮かびました。
「ああ、かあちゃんは猫アレルギーなのにボス君を迎えたのか」
愛情が溢れていました。
やがてお話は闘病に移りました。
それは看取りの記録でもありました。
「大丈夫かな? 最後まで書けるかな?」
心配しました。なぜならかあちゃんは、ものすごく泣き虫だからです。
かあちゃんが、泣きながら書いていることは、
時折ブログから伝わってきました。
結末に近くなると、思い出を綴るのに時間が掛かるようになりました。
しかしあちゃんは、看取りの時までを書き切りました。
ボス君への愛情溢れる闘病記、そして看取りの記録です。
どうか沢山の方に読んでいただきたいです。
涙の記録ではなく、愛情の記録。
かあちゃんは泣き虫だけれど、弱虫ではなかったことを――
作:ボスのかあちゃん
▶ 作者の一言
▶ボスのかあちゃん:猫の記事のご紹介
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コメント:高栖匡躬
――ボスの旅立ち|まとめ読み①――
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