私の空、マナ 16話
避妊手術の検査の翌日は日曜日でした。
私は心身共に疲れていましたが、マナは何も知らずに私に甘えてくれて、私も手術の延期決めたことで、気持ちに区切りがつき、ホッとした気持ちでマナと休日を過ごすことができました。
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月曜日は仕事です。
会社に行った私ですが、動物病院には早めに、手術をやめる決心を伝えなければなりません。昼休みを待って、私はすぐに電話をかけました。
続きを読む避妊手術の検査の翌日は日曜日でした。
私は心身共に疲れていましたが、マナは何も知らずに私に甘えてくれて、私も手術の延期決めたことで、気持ちに区切りがつき、ホッとした気持ちでマナと休日を過ごすことができました。
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月曜日は仕事です。
会社に行った私ですが、動物病院には早めに、手術をやめる決心を伝えなければなりません。昼休みを待って、私はすぐに電話をかけました。
続きを読む本作は、脚本家・波多野都さんの愛猫ソーニャの、リンパ腫闘病記。
抗がん剤治療の第1クール目(全13話+α)の、前半です。
愛猫の闘病は誰もが未経験で、手探りの状態から始まります。
投薬のこと、薬の副作用のこと、食事のこと――
不安な毎日――
分からないことだらけで、驚きの連続――
「マナちゃんはエイズです」
医師からそう告げられた後は、私の頭の中は真っ白でした。
どのようにアパートまで戻ったのかも覚えていないほどです。
丁度この日は、私の1ヶ月に1度の通院の日でしたので、私はその予定を入れていました。
雪はそんなに積もっておらず、自転車で行くことに――
本エッセイは2017年12月9日に第1回目の記事を公開し、現在は不定期で3回まで連載が続いています。
猫を拾うという行為は、小さきものを保護する博愛の精神と言って良いだろう。しかし作者の視線は一歩も二歩も引いていて、時には冷徹ささえも感じる。
しかし、愛情がないのかというとそうではない。むしろ愛情に溢れている。
作者の視点の違いは、恐らくは作者が生物全般に深い知識を持つが故の、思慮の深さの違いだろう
我々は『猫』と言えば、文字通りあの毛の生えた、体の柔らかい、「ニャー」と鳴く生き物を唯一想像するが、作者に見ているのは生物の系統図の一角を占める、猫と名付けられた作者は生物なのだろうと思う。
獣医師や生物学者のような視点で、猫を愛でるとこうなるのだろうか?
第1話:縁があればまた会える今回は、外猫だった彼女が、出産をしたころのお話です。
実はこの時期に、猫宅には大変なことが起きます。何かと言うと、予想もしていなかった出産ラッシュです。
その頃の猫宅では、保護した女の子達は男の子とは別の部屋で生活していました。
分けた理由は簡単です。これ以上、猫宅の住人を増やさないようにするためです。
女の子の部屋は、猫宅の玄関を開けると、すぐ目の前にありました。
扉は引戸になっていて、鍵はかかっていません。誰かが扉を開けるなんて、思ってもいませんでしたので。
本作は、脚本家・波多野都さんの愛猫ソーニャの、リンパ腫闘病記です。
はじめは小さな異変。
嘔吐が続く。何かおかしい――
そして、手にボコボコと触れる、腹部のいくつもの小さな塊――
「え…うそ…なにこれ…」
動物の闘病というのは、いつも切ないくらい同じように始まります。
当惑、否定、現実、絶望……
そして――、決意。
避妊手術前の検査で、待合室でも待つ私とマナ。
やがて順番が来て、診察室に呼ばれました。
マナの体重は2.7kg(下の写真)。
初めて診てもらった日に、医師からは『7月半ば以降に産まれた子だろう』と言われていましたので、月齢は6か月ということになります。
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